校長挨拶

自己を肯定すること

明治学院高等学校校長 石川 理

明治学院高等学校のスクールモットーは、「隣人を自分のように愛しなさい(マタイによる福音書22章39節)」です。

単純に「あなたの隣人を愛しなさい」ではなく、「自分のように」というフレーズがあることが重要です。まず自分自身を愛し、それから隣人を愛するという順番があるのです。

みなさんは自分自身を愛しているでしょうか。今の自分に満足しているでしょうか。自分は何でも完璧にこなすことができるとか、自分自身が可愛くて仕方がないという人も中にはいるでしょうが、そういう人は希な人でしょう。多くの人は自分自身の不完全さを気にしています。そして誰かと比べて落ち込んだりしています。でも、どんなにがんばっても一番になる人は基本的に一人だけです。その一番の人も、すべてに一番をとれるわけではないでしょう。この考えにとらわれていると、まだまだだめだという無限の自己否定の暗闇に落ちていきます。

あれができない、これができないと悩むのではなく、まずは今の自分はこういう人間なのだということを受け入れることから考えて欲しいと思います。

明治学院は行事や部活、勉強などさまざまなところに力を発揮できる場があります。いろいろなところで個性を発揮できる場があります。スポーツで輝いている人、勉強で輝いている人、リーダーシップで輝いている人、クラスの皆を支えることで輝いている人もいます。さまざまな機会があり、自分の良いところを再発見するチャンスがあるのです。そのことは「今の自分」を肯定する大きなきっかけになるのではないでしょうか。自己の肯定こそ自分自身を愛することにつながります。

その次のステップが周りの人「隣人」を愛すること、肯定することです。自分自身を肯定し、愛したのと同じようにします。そしてその関係は、身近な知り合いだけではなく、やがては国境も越えグローバルなものへと広がっていきます。

否定的な気持ちから明るい未来を拓くことはなかなか難しいことです。まずは自己を肯定すること、愛することからはじめ、充実した学校生活になるように願っています。